ダムに沈みゆく渓谷の風景
だいぶ前になりますが八ッ場ダム予定地に行ったときのものです。
今回の目的は、ダムの完成とともに水没する吾妻線の一部と渓谷沿いの集落。
すでに全面立ち入り禁止のバリケードが。
車を降りて近づけるところまで徒歩で接近…
旧R145に置き換わる大きな橋と草津ー渋川方面を結ぶバイパスが完成し
ダムの水位を想定した巨大な橋梁を根本から見上げると、自分は今ダムの底に立っている
ということを実感させられた。
廃止されてから日の浅い吾妻線の線路はとてもこれから沈むと
思えないほど状態がよかったけれど、
瓦礫の山と重機が鎮座した無人の空間が現実味をもたらしてくる。
吾妻線の新路線を走る電車を見かけたとき、
少しずつ置き換えられてゆく日常に寂しさを隠せなかった。